東大阪の切削達人 永田製作所 代表の永田です。
2月某日、『大人の社会科見学』と称して、経営者仲間の方々と海苔の養殖、収穫の様子と、実際に私たちが口にする直前までの海苔の加工を見学に行ってきました。
私たちがお邪魔したのが、「すまうら水産」という会社さんで、最近、「青空レストラン」というテレビ番組でも取り上げられた須磨海苔の収穫から、小売店に行く前までの加工をされている工場でした。
まずは船に乗り、漁場のある沖で収穫の様子(写真参照)を見せて頂き、その後、収穫した海苔が完成するまでの工程を見学しました。
海苔が完成するまでの工程を簡単に説明すると、種付け→収穫→洗浄→細かいゴミの選別・除去→ミンチ状に裁断→熟成→型に流す→脱水・乾燥→選別→完成という流れです。
その後、小売店で味付けや様々なサイズにカットして私たちの元に届きます。
毎年9月から種付けをし、育苗などの準備期間を経て、11月下旬に海で網に海苔を仕掛けて、12月~4月までが収穫期間となるそうですが、年々環境が悪化しているため山や海の栄養も少なくなり、漁獲量も減って大変な状況にあることを知りました。
そもそも海苔は、年中取れるものと思い込んでいたのですが、限られた期間しか収穫できないということを初めて知りました。そして、私たちの口に届くまでに、たくさんの手間と労力、海苔にかける情熱が伝わってきて、もっと感謝して食さないといけないと思いました。
マル秘裏話として、海苔のプロだから分かるお寿司チェーン店の海苔が美味しいベストランキングもこそっと教えてもらいました。ご興味がある方には内緒で教えます!(笑)
また、会社の代表の方と現状をお聞きする中で、業種は違えど抱える問題は一緒で、人材の確保や品質の確保。そして、温暖化が私たちの食文化にもすぐそこまで危機が迫っているのを肌で感じ、恐怖さえ覚えました。
日頃、私たちが生活する中では感じることが出来ない貴重な体験をすることが出来ました。
そして、ITやAIなど知りたい情報が、検索するだけで素早く手に入る便利な世の中でですが、やはり、こうして実際に現地で、肌で感じ、見て、聞くことの重要さを改めて感じました。
この先の未来ある子供たちに、なにを残すことができるか?
今、しっかり考えて行動しなければ、取り返しのつかない状況になる!と、身の引き締まる大人の社会科見学でした。