モノづくりの町東大阪で熱処理工程のある切削加工を得意とする技術集団『切削達人』代表の永田弘です。
先日、経営者仲間と和歌山県にある(株)山長商店さんの山林と工場見学に行ってきました!
こちらは、住宅の柱、梁、化粧板などに使用される木材の加工販売をされている会社様です。
江戸中期に創業されて今日に至るまで300年以上人々に愛される会社の歴史と秘訣を調査してきました。
紀伊半島南部に約6,000ヘクタールの自社林を保有される山長商店さんは、植林から始まり、育林、伐採、製材、乾燥、仕上げ、厳しい品質検査、選別を得て、最終プレカット加工までを自社にて一貫体制で加工し販売されています。
まず私たちが向かったのは、実際に伐採が行われている自社林です。そこでは、重機やトラックが入れない急勾配の山を切り倒した木材が平坦な山とをワイヤーで繋ぎ、搬出し、その後特殊な重機を使用して、枝を落とし、定尺にカットされていました。その際に根元の曲がりや、腐れなどの欠点部分を除き
約20~25mの木1本から梁などに利用できる木材は1~2本しか取れないとのことです。

次に、工場へ移動し、樹齢や節の見極めを経て、各種用途に選別、仕分けをし製材工場に送られます。製材工場では、皮を剥ぎ、丸太を四角く加工する工程が行われます。そこでは、職人が1本1本素材の「癖」を瞬時に見極め、更に自動製材装置でカットされていきます。そして、乾燥工程。最終的に、その木材の含水率、強度、ヤング係数などを瞬時に測定できる測定器を使用し、選別されます。
最後もやはり職人の目利き(目視検査)を通り、お客様の希望される形にカットされ出荷するという一連の流れを自社にて一貫生産されている国内で類のない会社様でした!
私は、今回の視察で良い製品を世に出すために、一切妥協しないモノづくりに感動しました!
伐採時に最初の選別が行われ、その後工場に移動し各工程が終わるたびに目視検査や機械を使った測定ではじかれて、厳しい検査をいくつもパスした製品しか使わない徹底したモノづくり。
各部署で説明をしてくれた皆様が誇らしげに仕事内容を話されているのをみて、皆さん本当に誇りとプライドを持って取り組んでいるからこそ品質が保たれているのだと学びました。
弊社でも、各工程が終わるたびに検査を行っていますが、品質は妥協することなく、更に良くなる様に
改善を重ねて、各工程は担当者が責任を持って保証し、もっと上を目指していくことが、今の弊社には
まだまだ不足している部分だなと感じました。これからも一貫した対応で見える品質をご提供できる会社となれるよう今回の学びをスタッフとシェアして精進していきます!