NC自動旋盤の操作には「効率性」と「品質」を両立させる、バランス感覚が求められます。

中嶋 邦明

プロフィール

1972年生まれ、血液型A。旋盤の仕事を始めて24年の金属加工の達人。NC自動旋盤を扱わせたら社内一の技能で、難易度の高い加工品の依頼も、ばりばりこなしている。

永田製作所に入社したきっかけは?
以前、同僚だった知人に誘われたのがきっかけです。
面接で、社長の考え方や進もうとされている方向性に共感を覚え、これなら自分のこれまでのキャリアを活かして会社に貢献できそうだと思い、入社させていただくことにしました。
製造業のキャリアは?
学校を出てからずっと製造業で、自動旋盤はかれこれ24年ほど扱っています。
見積作業や営業の経験もあり、外注先の情報網もあるので、将来的には、会社の利益率が向上するような仕事を開拓していけたらと思っています。
現在の、業務内容は?
自動旋盤による切削加工を担当しています。いま使っているのは、7軸の複合旋盤です。
仕事をするなかで、日頃から心がけていることは?
自動旋盤による切削加工は、「正解」が一つだけというものではありません。
山登りにルートがいくつもあるように、加工方法も、オペレータの発想や流儀によって千差万別に編み出せます。
ですから私は、つねに頭を柔らかくすることを心がけています。
柔軟性が大切ということですか?
自動旋盤の仕事は、オペレータの技能レベルに応じて、品質や生産性が大きく左右されます。
図面や製品サンプルを見て、どこから加工を始めて、どういう手順で進んでいくのかを判断するのは、オペレータのセンスや経験値がものをいうからです。
スムーズな工具の「送り」をイメージしつつ切削面の順序を決め、バイトや製品に無理のかからない機械の「速度」を選択するといったバランス感覚が非常に大切になります。
そのためには、いろいろな角度から物事を考えることができる、柔軟性が必要だと思っています。
「効率性」を追求し過ぎると「品質」がおろそかになるということですか?
そうです。機械の加工スピードを上げれば生産性は高まりますが、無理をし過ぎると、製品の精度に影響が出たり、バイトの寿命が短くなったりといった弊害が生じます。
そういった「トレードオフ関係」を、どのあたりで折り合いをつけるかが、オペレータのセンスや能力にかかってきます。
NC自動旋盤の世界は進化のスピードが早いのでは?
新たな技術や設備の情報には、日頃から注意をして、可能な場合は、仕事に取り入れるようにしています。
社長は、設備の導入に積極的ですので、さらに高度なレベルの金属加工ができるように、自分自身の技能レベルも向上させていきたいと思っています。
現在、取り組んでいることは?
生産性を高めるための、改善活動に取り組んでいます。
そのために、NC自動旋盤を使いこなせる多能工を、社内に増やしていきたいと思っています。オペレータになりたいというやる気がある社員なら、女性でもOKです。
社内に埋もれている人材を活性化して、厳しい時代環境に勝ち残っていく会社にしていけたらと思います。
業務上の課題はありますか?
製造現場には、解決しなければならない問題がいろいろとありますが、これまでは、感覚的な要因分析を行っていたため、原因をきちんと把握することができていませんでした。
今後の課題として、何が原因でその問題が生じているのかを特定するために、データ分析を徹底していこうと考えています。
データ分析と同時に、現場のスタッフへのインタビューを行い、コミュニケーションを取りながら、問題解決が進んでいけばいいと思っています。
永田製作所の強み、特長とは?
弊社は、「熱処理後の金属加工のエキスパート」として、さまざまな分野から引き合いをいただいております。
数ある事業者の中から、弊社が選ばれている大きな理由のひとつが、社内だけで加工業務が完了する、「一貫製造体制」が確立されているからだと思います。
切削加工だけでなく、研磨加工やねじ切りもできる設備が社内にありますし、すぐに対応してくれる外注先のネットワークもあります。それにより、コスト削減、短納期対応が可能になります。
最初から最後までの仕事がこなせる多能工集団だからこそ、顧客の要望に機動的に対応でるのです。
永田社長って、どんな人ですか?
エネルギッシュで、いつもばりばり働いている人、というイメージがありますね(笑)。
営業や外回りで忙しいにもかかわらず、機械加工が大好きという職人的な一面もあり、時間があれば製造現場で機械を動かしています。
ご自身の性格を自己分析すると?
関西人特有の”いらち”かもしれません(笑)。でも、業務面ではそこが長所でもあり、仕事の早さにつながっているのかも…。

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